HT1770の時効処理
2019.04.08
HT1770(析出硬化系ステンレス)は時効処理(析出硬化処理)によって飛躍的に硬度が上昇する為、高強度が必要だが形状が複雑で曲げも厳しく、通常のバネ材では対応が難しい場合にも有効的です。
HT1770は、時効処理前の表面はステンレス色ですが、時効処理後は10円玉のような銅に近い色味へ変色します。
これは処理中に大気中の酸素と反応して酸化被膜が変色しているためで、性能上の問題はありません。
真空析出硬化処理であれば、真空状態で処理することによって、時効処理前のステンレス色を保ったまま時効処理することが可能です。